みんな寂しいのです

著者・編者黒梅 明/著

―私の介護現場ノート

数々の介護施設で多くの高齢者に接してきた著者。高齢者一人ひとりの人生ドラマを温かな眼差しで描く珠玉の書。そして、政府の貧困な介護政策も厳しく告発する。
本書「まえがき」で筆者はこう記しています。
「介護の現場で働いてこられたことに私はとても感謝しています。ここで出会った人たちから、人が生きるということの意味を気付かされ、教えていただきました。出会った人から聞かされる一人ひとりの生き方は尊いものでした」
井上英夫氏(金沢大学名誉教授、日本高齢期運動サポートセンター理事長)が推薦。

商品情報

発売日
サイズ・ページ数 四六判/216頁
ISBN 978-4-87154-172-5

目次

はじめに

俳優9人の小劇場 ―城下町の認知症高齢者グループホームでの体験

101歳
大学病院の看護婦
愛染かつら
一喝
薬剤師
よそもん
怪人
駅長
山のあなたのなお遠く

人生いろいろ ―小さな町の老人保健施設での体験

国鉄労働者
リウマチ
乱心
温泉旅館の仲居
紅い巾着
唾を吐く
三味線
愛嬌
正信偈
家に帰りたい
校長先生
巫女
炭焼き
丁度よい
貧乏話

みんなありがとう ―山間の認知症グループホームでの体験


真夏の昼下がり ―海沿いの認知症グループホームでの体験


尊厳に満ちた人生記録 ―泊まりもできる民家型デイサービスでの体験

消したくても消えない記憶
そして一人ぽっちになった

愛しい高齢者 ―地方都市の小規模特別養護老人ホームでの体験

裸検査
そうやねぇ
旦那様
ラジオ
小料理屋のおかみ
日本酒
保健の先生
痛い痛い
H筋炎
トンネル工事の親分

住み慣れた地域で暮らす ―田舎町の認知症グループホームでの体験

マドンナ
三枚の写真
仏様

人生の最後を生きる ―田舎町の小規模特別養護老人ホームでの体験

山奥で生まれ育って
きのどくな
91歳の花嫁
いい夫婦
笑顔の女先生
看取り

介護から見えてくるもの

戦争が青春を破壊した
年金だけでは暮らせない
人を支える家族
安心できない暮らし
命を潤す色気
ウンコが出てすっきり
命が燃え尽きる時
終末期に一人ひとりの尊厳を守れる暮らしを


あとがき

著者略歴

黒梅 明(くろうめ あきら)

1948年2月、金沢市生まれ。
静岡大学農学部、放送大学教養部(発達と教育専攻)、日本福祉大学中央福祉専門学校社会福祉科(通信課程)を各々卒業。
社会福祉士、介護支援専門員。
配管工見習いから始まって、今の介護職場まで40回ほど職場を変える。
日教組大学部、統一労組懇、民医連運動、革新懇運動に参加。
医療・福祉問題研究会会員、日本社会福祉士会会員。
趣味:登山、植物観察、犬飼育(縄文柴犬研究センター会員)。
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